放射線科専攻医のたいがです。
これまで学生~初期研修期間を含めて、医学書150冊以上購入し、読んできました。
画像診断だけでも30冊以上になります。
今回は「レジデントのための画像診断の鉄則」についてレビューしていきます。
※本記事にはAmazon等のアフィリエイト広告が含まれています。
【レジデントのための画像診断の鉄則】
このシリーズの良いところ
- 豆知識的に全身の画像診断について、重要なポイントを学べる!!
なかなか面白い本です。
よくある画像診断の本とは少し毛色が違います。
画像診断を丁寧に分かりやすく解説するというより、
いろいろな画像診断本の隙間を埋めるべく
重要な豆知識が詰まっている本という印象です。
内容としては↓
画像診断総論
脳神経(脳血管障害、頭部外傷、腫瘍、変性疾患)
頭頚部
胸部(びまん性病変、腫瘤性病変、縦隔・胸膜)
心血管
消化管・急性腹症
肝胆膵(肝、胆道系、膵)
泌尿器(腎、尿路、前立腺、精巣、副腎)
女性(子宮・卵巣、乳腺)
骨軟部
上記のそれぞれの分野において、「画像診断の鉄則」として
「CTは薄いスライスで再構成すると細かく見えるがざらつく」
「鑑別診断はトップ3をまず押さえろ」
「高齢者の脳室拡大では正常圧水頭症も忘れるな」
「肺CTは特異性なしと留意せよ」
「急性腹症の診断はCTに取って代わられたー診断目的の単純X線は不要!」
「大腸の腫瘤は憩室炎のこともある」
「脂肪肝の中の健常部が腫瘤様に見えることがある」
「CTは尿管結石は得意だが胆石は苦手だ」
「副腎腫瘍は健常者にみられることも多い」
「腰痛では通常MRIは必要ないーred flagがあるときに考慮すべし」
と合計206個の「鉄則」が書かれています。
少し多く書いてしまいましたが(‘ω’)ノ、いずれもなにか気づきが得られる内容じゃないでしょうか。
正直、全部しっかり読み込まなくても、パラパラと206個の鉄則を眺めるだけでもかなり有用だと思います。
画像診断を学ぶ本として一冊目に読むというよりは、
何冊読んだ後がオススメですね。その方がいろんな気づきが得られると思います。
実はこの本は前回紹介した↓「医学生・研修医のための画像診断リファレンス」も書かれている山下先生の著書で、

この本(レジデントのための画像診断の鉄則)の序文でも、
「ワンポイントの知識ですから、当然系統的ではありません。その穴は小生が出版した『医学生・研修医のための画像診断リファレンス』を適宜参照いただき、埋めてもらえればと思います。」(一部略)
と書かれていて、
やはり「レジデントのための画像診断の鉄則」1冊だけではなく、
網羅的系統的に説明されている本と併用するのがおすすめのようです。
(『医学生・研修医のための画像診断リファレンス』ももちろんオススメですが、僕が研修医にオススメする網羅的系統的な本は以前記事を書いています↓!)


最後になりますが、
少しでも画像診断を学んだ研修医には非常にオススメです!
パラパラと見出しの鉄則を読むだけでもかなり勉強になると思うので、ぜひ読んでみてください!
【レジデントのための画像診断の鉄則 レビュー ~おすすめ画像診断本CT,MRI~ まとめ】
画像診断を丁寧に解説するというより、
「画像診断に重要な豆知識が詰まっている」本です!
少しでも画像診断を学んだ研修医には非常にオススメです!
パラパラと見出しの鉄則を読むだけでもかなり勉強になるので、ぜひ読んでみてください!
それではまたまた( `ー´)ノ
学生・研修医におすすめの厳選書です!↓



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