放射線科専攻医のたいがです。
これまで学生~初期研修期間を含めて、医学書150冊以上購入し、読んできました。
画像診断だけでも30冊以上になります。
今回は「レジデントのための腹部画像教室 」についてレビューしていきます。
※本記事にはAmazon等のアフィリエイト広告が含まれています。
【レジデントのための腹部画像教室 】
この本の良いところ
- たくさんの症例、たくさんの画像が載っている
- 救急・当直疾患(急性腹症)が多い
いやー、いい本です。
この本にはとにかくたくさん画像が載ってます(663枚)!
学生さんや研修医であまり画像自体を見たことがない状態だと、
この「たくさん画像を見る」というのは本当に大事です。
消化管出血、腸閉塞、消化管穿孔、急性膵炎、大動脈解離、肝膿瘍、胆嚢炎、憩室炎、虫垂炎、尿路結石、婦人科急性腹症
などなど。
特に研修医が1人で対応を迫られることもある、
救急・当直でみる疾患(急性腹症)について多くの画像が載っています。
典型的な画像を1回も見たことがないと、
すぐに診断できません。
逆に1回でも典型的な画像を見ておけば、
「ああ、虫垂炎じゃなくて憩室炎だったか」
とかすぐ診断できます。
……実はこれ僕の実際の経験です。笑(‘ω’)ノ
憩室炎の画像を見たことがなかった、
研修医一年目のかなりはじめの頃の当直。
40代女性右側腹部痛で、ウォークインで一人で診察してて。
右下腹部に圧痛、筋性防御、反跳痛あって、
「あ、これ絶対虫垂炎だ!!!」
と思って、
「虫垂炎だと思います。今からCT撮影しようと思いますがいいでしょうか。」
と上級医にピッチかけて、CTとったら
腫れてる虫垂みたいなものが見つからなくて。
たしかもう一回上級医にピッチかけて、
「まだやれることあるよね。虫垂炎だと思うなら造影も必要だよね」
って言われて、造影までした気がします。
それでもやっぱり腫れてる虫垂はなくて、
「じゃあなんなんだ…なんか上行結腸はもやもやしてるけど..」
と思って技師さんに聞きにいったところ、
「虫垂炎なんですか?憩室炎っぽいですけどねえー」
と言われ。
この頃憩室炎を見たことなかった僕は、急いでスマホで憩室炎を調べて、
「あ、これだ」
ってなりました。(技師さん感謝(@_@))
この後は僕もすぐに憩室炎分かるようになりました。
ほんとに「1回でも見たことがあるかないか」
というのは、たったそれだけのことですが、
とても大きな差です。
それをこの本は埋めてくれます。
また、画像が多いだけではなく、
説明もしっかりとしているので、
全然画像の分からない状態でも読んでいけます。
ただ、同じシリーズの胸部画像教室の方↓は非常に読みやすく、わかりやすいんですが、

腹部画像教室の方は、読みやすいさ分かりやすさでいうと、
少し文字も多く、微妙なところです。
その分情報量がすごいということなんですが、
↓の「ユキティのER画像」などを読んでからの方が、
すっと頭に入ってくるようになると思うのでおすすめですね。

【レジデントのための腹部画像教室 おすすめ画像診断本~CT~ まとめ】
たくさん急性腹症の画像が載っていてとてもいい本です!!
かなりおすすめです!
気になった方はぜひ買って勉強してみてください。
役に立つことは僕が保証致します。( `ー´)
ではではそれではまた~(‘ω’)
学生・研修医におすすめの厳選書です!↓



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